CCLとは

特定非営利活動法人CCLとは?

人と想いを「括る」ことで、誰もが「その人らしく生きる」当たり前の未来を育む。

あなたの想いを地域全体で支える仕組み

元気な時には、なかなか考えないかもしれない「もしも」の時のこと。万が一、ご自身で意思を伝えられなくなった時、あなたが望む医療やケアは、どうやって実現されるのでしょうか。

その人らしい人生を最期まで支えるためには、ご本人の想い、ご家族の願い、そして医療・介護専門職のサポートが、一つの輪になる必要があります。

私たち特定非営利活動法人CCLは、多様な人々をつなぐ「ハブ」となり、釧路の保健・医療・福祉を進展させることをミッションとしています。この釧路で、誰もが安心して自分らしい人生を歩める文化を、私たちは地域と共に創造しています。

 私たちCCL(くくる)の原点と想い

私たちの法人名「CCL」は「Cooperate(連携する)・Create(創造する)・Live(人生を楽しむ)」の頭文字から生まれました。そして、その音(=くくる)には、人を括り、組織を括り、地域をひと括りにするという、設立当初からの強い想いが込められています。

その名の通り、私たちは医療・介護の専門職、地域住民、行政、関係機関を繋ぐハブとして機能し、顔の見える関係を構築することで、地域全体で人々を支える包括的な支援体制の構築を目指します。

専門職と住民、両輪からのアプローチ

私たちの活動は、専門職の連携を深めることと、住民の意識を変えること、この二つを両輪として展開しています。

【専門職の連携深化】 15年以上の歴史が育んだ信頼の連携 

私たちの活動の原点は、法人化よりずっと前の2009年に開催した一本の研修会です。以来、人生会議(ACP)や看取りなどをテーマに60回以上の研修会・サロンを開催。この15年以上にわたる地道な活動が信頼の礎となり、現在では釧路市から「在宅医療介護連携事業」を受託するに至っています。専門職が本音で語り合える場を創り続けることが、地域全体のケアの質を高めると信じています。

【住民の意識変革】 「ACCP」を”自分ごと”にするための仕掛けづくり 

ご本人の意思が尊重されるためには、住民一人ひとりが「自分ごと」として人生の最終段階を考える文化が必要です。私たちは、ACPの重要性を伝える市民公開講座や、テーマを分かりやすく描いた創作劇などを継続的に開催しています。さらに、家庭や地域で話し合うきっかけとなるよう、分かりやすい紹介リーフレットを独自に作成・配布し、地域全体の意識変革を促しています。

歴史とネットワーク、行政との連携

CCLの活動は、確固たる基盤の上に成り立っています。

  • 歴史と信頼に裏付けられた活動基盤2009年の最初の研修会から15年以上、一度も途切れることなく地域に深く根差した活動を継続してきた歴史と実績こそが、私たちの最大の強みです。
  • 地域を網羅する強固な多職種ネットワーク医師、看護師、ケアマネジャーなど、100名を超える多様な専門職の会員が活動を支える、他に類を見ない強固なネットワークを有しています。この「人のつながり」が、現場の課題を解決する原動力です。
  • 行政とのパートナーシップという安定基盤釧路市からの事業受託は、私たちの活動の公益性と実効性が公的に認められている証です。行政との緊密な連携により、安定的かつ持続可能な事業運営を可能にしています。

釧路のモデルを、日本の未来へ

私たちの15年以上にわたる歩みは、一人の課題意識から始まった小さな「点」が、多くの人々を巻き込み、地域を動かす「面」へと成長してきた軌跡です。

この釧路で培った「多職種連携の文化」は、日本の多くの地域が抱える課題を解決する、普遍的なモデルとなり得ると確信しています。

CCLはこれからも、この釧路に暮らす一人ひとりが「自分らしく生きる」ことを支え続けます。

特定非営利法人設立の趣旨

本会の発足のきっかけ

平成21年12月17日(金)に開催した「本音で語ろう!退院支援と地域連携vol.1」という研修会に遡る。退院時の支援に携わる際に地域における連携のあり方に問題意識を持った北海道社会福祉士会釧根地区支部、北海道医療ソーシャルワーカー協会東支部及び釧路地区介護支援専門員連絡協議会が、この問題意識をテーマとした研修会を共催により開催するために実行委員会を組織したところから始まる。
CCLとは

実行委員会は、座学形式による研修会ではなく「本音で語ろう!」を合言葉に自由に発言できるようにワークショップ形式による研修会の企画運営を担った。研修会当日は、保健・医療・福祉領域に勤務する多職種が、69名集まり、テーマに掲げた「退院支援と地域連携」について本音で語り合い、会場は、熱気で溢れかえっていた。研修会終了後の懇親会(2次会)で意気投合した医師2名を始めとする専門職を実行委員会に加え、後日、行われた反省会において活動の継続性を確認する。

その後の話し合いにおいて、それぞれの職能団体からの派遣者と、問題意識を持った自由意思による参加者の混在による発言のしづらさ(例えば、同じ職種でも、職能団体からの派遣者と個人参加の専門職がいるなど)、活動の制約(職能団体毎の資金力の違いや意思決定までの煩雑さ)などの課題から職能団体をベースにした活動展開を解消し、あくまでも有志による自由参加という組織形態を選択することとした。

任意団体の設立

名称にはこだわりCooperate【連携する】・Create【創造する】・Live【人生を楽しむ】の頭文字をとり、CCL(=くくる)とし、自分たちの目の前に山積している課題と向き合い、解決に向け、多職種を“括り”、組織を“括り”、地域をひと“括り”にするという意味を込めた。CCLだけでは、どのような団体か分かりづらいので、( )のなかに「本音で地域連携のあり方を検討する会」と補足して、歩みをはじめた。

引用:日総研グループ情報誌「隔月刊 地域連携入退院支援」『ご当地連携協議会だより』2013,6(1),p105

 

NPO法人化への思い

国は、高齢者は加齢に伴い、慢性疾患による受療が多い、複数の疾病にかかりやすい、要介護の発生率が高い、認知症の発生率が高い等の特徴を有しており、医療と介護の両方を必要とすることが多いと明示しています。

いわゆる団塊の世代が75歳以上となる令和7年を目処に、医療と介護の両方を必要とする状態の高齢者が、住み慣れた地域で、自分らしい暮らしを人生の最期まで続けることができるよう、地域の医療・介護の関係団体が連携して、包括的かつ継続的な在宅医療と介護を一体的に提供するために必要な支援を行うことを求め、平成30年度から全ての市町村において、在宅医療・介護連携推進事業がはじまりました。

本会は、「多職種連携の文化の薫る地域づくり」をコンセプトに、多職種によるグループワークの研修会、多職種が気軽に集うことができるサロン、地域住民を対象とした講演会等を開催するとともにハンドブックの発行を行ってきました。これらの事業は一定の成果を収め、イベントへの参加者数も増え、行政を含め医療機関や関係団体等との連携も進んでおり、これまでの活動を継続していきながら、釧路市を中心とした活動にとどめることなく、2次医療圏である釧路管内の取り組みへと展開していく必要があると考えています。

この法人化は、釧路管内の充実と格差の解消に向け、一部の有志による任意団体として実践してきた活動や事業をさらに発展させ、継続的に推進していくこと、釧路管内全体へ活動を広げていくために他地域の行政や関連団体との連携を深めていく必要があること等の観点から、社会的信頼性の高い公的な組織にしていくことが最良の策であると考えたからです。

また、本会の活動が営利目的ではなく、医療・介護等の専門職並びに医療・介護等のサービスを利用する地域住民の方々に参画していただくことが不可欠であるという点から特定非営利活動法人格を取得するのが最適と考えました。

これまで取り組んできた研修会の実施をはじめ、新たに取り組む相談事業等の実施などにより組織の発展につなげ、釧路管内における多職種連携の促進を図るとともに地域の医療・介護の関係団体が連携して、包括的かつ継続的な在宅医療と介護を一体的に提供するために必要な支援体制の推進に広く貢献できると考えます。

平成30年6月30日

目指すもの

この法人は、平成30年9月6日に特定非営利活動法人CCLとして設立しました。私たちは、この法人の目的を達成するために、地域住民、専門職、関係機関等と協働します。

ビジョン
誰もが安心して暮らせる釧路を創造します。
ミッション
・人々が協働する切れ目のない包括的な支援体制の構築
・保健医療福祉サービスの進展
ストラテジー(戦略)
・組織(財政)基盤の強化
・関係者・団体とのネットワークの強化
スローガン
人と組織と地域を一括りに
団体の概要
・理事会(理事長1名・副理事長3名・理事9名),監事1名
・正会員(個人)50名 賛助会員(団体)9団体・(個人)52名

沿革

平成21年12月17日 「本音で語ろう!退院支援と地域連携vol.1」という研修会開催
平成22年8月1日 CCL(本音で地域連携のあり方を検討する会)発足(設立総会)
平成30年9月6日 特定非営利活動法人CCL 設立

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